ポジティブになれる、フランス語の励ましの言葉
世界中の人々がコロナウィルスの拡散によって困難な状況に立たされている今。毎日世界から入ってくるニュースを読んだり聞いたりするたびに、本当に気が滅入ってしまいます。今日は、皆さんが少しポジティブな気分になれるように、文法の解説付きでフランス語での励ましの言葉をご紹介します。
Si vous voulez que la vie vous sourie, apportez-lui votre bonne humeur. Baruch Spinoza
「人生があなたに微笑んでほしければ、人生にあなたの上機嫌を与えよう。」Baruch Spinozaの言葉
文法のポイント:「vouloir que + 接続法」という決まりがあるので、sourie(不定詞は sourire 微笑む)は接続法の活用の形になっています。
sourire 接続法現在の活用
je sourie nous souriions
tu souries vous souriiez
il/elle/on sourie ils/elles sourient
“Ne jugez pas chaque journée par votre récolte, mais par les graines que vous avez plantées.” Robert Louis Stevenson
その日に得られた収穫で一日を評価しないこと。その日にあなたがまいた種で評価しよう。Robert Louis Stevenson
文法のポイント: plantéesの最後にes がついているのは、que の前にある « graines » が女性名詞で複数形になっているからです。関係代名詞 que のあとに登場する過去分詞は、先行詞に対して性数一致します。
On ne va jamais si loin que lorsque l‘on ne sait pas où l‘on va. Rivarol
どこに行くのかわからない時ほど、非常に遠くまで行くことはない。Rivarol
文法のポイント(1):「ne…jamais」は「決して~しない」という意味。si は仮定法で使う「もし」の意味ではなく、「とても」という副詞の意味で使っています。si loin で「非常に遠く」。 “On ne va jamais si loin” で「我々はけして非常に遠くに行かない」となります。
文法のポイント(2):”ne…que” は制限をするときに使い、「~しか、~だけ」という意味になります。”ne” とつきますが否定ではありません。例えば
Elle ne mange que des fruits.
は「彼女は果物しか食べない」という意味になります。
ここでは「que 以下の時にしか、我々はけしてそんなに遠くに行かない」となるのです。
文法のポイント(3):l’on となっていますが、この ” l’ “には意味はありません。 « lorsque l’on » は、 [con] という音になるのを避けるために(« lorsqu’on » ロスコン、con は「バカ、間抜け」という意味があります)、 « où l’on » は母音の [u] と [o] がつながらないように( « où on » ではウオンになってしまう)、 « l’ »という音を入れているのです。
« lorsque l’on » [ロスクロン]
« où l’on » [ウロン]
Quand tout est fichu, il y a encore le courage. Daniel Pennac
すべてがダメになった時、勇気だけはまだある。Daniel Pennac
文法のポイント:「勇気」に “le courage” のように定冠詞がついているのは、一般総称として「勇気」を表しているため。
Il faut du courage pour se lever à 5 heures tous les matins. 毎朝5時に起きるには勇気がいる。
のような場合には、部分冠詞の “du” を使う
C’est en essayant encore et encore que le singe apprend à bondir. Proverbe africain
なんどもなんども挑戦しながらサルはジャンプすることを学ぶ。アフリカのことわざ
文法のポイント:”en essayant” は 「gérondif ジェロンディフ」といってen + 過去分詞の形で作り、「~しながら、することによって」という意味になります。
C’est + ジェロンディフ + que で「(ジェロンディフ)のことをしながら、que 以下のことを~する。」
Aux grandes âmes, les grands challenges. Anne Marquier
偉大な挑戦は偉大な魂に宿る。Anne Marquier
Les jours où le ciel est gris, le soleil n’a pas disparu à tout jamais. Arnaud Desjardins
曇り空の日々も、太陽が永遠に消えてしまった訳ではない。Arnaud Desjardins
文法のポイント:à (tout) jamais =永久に、永遠に
En vérité, le chemin importe peu, la volonté d’arriver suffit à tout. Albert Camus
実際、道はあまり重要ではないのだ。そこに到着したいという意思があれば十分。Albert Camus
文法のポイント: “importer” という動詞には、「~を輸入する」という動詞の他に、「重要である」という意味の動詞もあります。形は同じでも2つは違う動詞なので注意。
主語にくるのは名詞または非人称のil のみなので、活用の形は三人称形 (importe/important)しかありません。
L’amour m’importe moins que l’amitié. » 私にとって愛は友情よりも重要ではない。
Il nous importe d’agir vite. 早く行動することが私達にとって大切だ。
この動詞をつかったよく使う言い回しに:
Peu importe ! / Qu’importe ! そんなことはどうでもいい!そんなことはかまわない!
があります。
Qui veut changer trouvera toujours une bonne raison pour changer. André Maurois
変化を望むものは、いつでも変化させる正当な理由を見つけるだろう André Maurois
文法のポイント:文頭の”Qui” は”celui qui” と同じで、ことわざなどに使われる文語体です。「~するものは」という意味になります。
Dans vingt ans vous serez davantage déçus par les choses que vous n’avez pas faites que par les choses que avez faites. Alors sortez des sentiers battus. Mettre les voiles. Explorez. Rêvez. Découvrez. Mark Twain
20年後、あなたはやったことよりもやらなかったことに後悔するだろう。さあだから、踏み慣らされた道から飛び出そう。帆を張ろう。探検せよ。夢を見ろ。発見しよう。Mark Twain
文法のポイント:”davantage” は “plus” と同じ意味で、日常語としてよく使われます。ここでは « davantage …que » で「que 以下のことよりもより~する」
Les winners sont des losers qui se lèvent et essaient une fois de plus. Dennis DeYoung
勝者とは、もう一度起き上がって挑戦する敗者である。Dennis DeYoung
L’optimiste ne refuse jamais de voir le côté négatif des choses ; il refuse simplement de s’attarder dessus. – Alexandre Lockhart
楽観主義者は決してものごとのネガティブな部分を見ることを拒まない。ただそれを遅らせることを拒むのだ。Alexandre Lockhart
文法のポイント:refuser de + 不定詞 「するのを断る、拒む」
ne….jamais 「けして~しない」
Si on veut obtenir quelque chose que l’on n’a jamais eu, il faut tenter quelque chose que l’on n’a jamais fait. – Péricles
今までに一度も得られなかったものを得たい時には、今までに一度もやらなかったことをやってみることだ。Péricles
La vie, c’est comme une bicyclette, il faut avancer pour ne pas perdre l’équilibre. – Albert Einstein
人生は自転車のようなもの。バランスを崩さないためには進み続けなければならない。Albert Einstein
文法のポイント:「~するためには」というのは、« pour + 動詞の不定詞 »を使います。例えば、
- pour manger : 食べるために
- pour payer : 支払うために
これを「~しないために」と否定形にする場合には、不定詞の前に « ne pas » を持ってきます。つまり、動詞の不定詞の否定形をつくる際には、 « ne » と« pas »で不定詞を挟むのではなく、2つともまとめて前に置くのです。
- Pour ne pas manger : 食べないために
- Pour ne pas payer : 支払わないために
いかがでしたか?外出禁止令でちょっと落ち込み気味になっているフランス語圏のお友達がいたら、ぜひこの励ましの言葉を送ってあげてください。
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