フランス料理で使うフランス語の動詞

最終更新日:2020年9月14日

今日は、フランス人の有名シェフであるポール・ボキューズ氏(Paul Bocuse)の動画を使って、お料理でよく使うフランス語の動詞を勉強してみましょう。

この動画の中で、ボキューズ氏は “Les œufs à la Beaujolais (ボジョレーワインの中で煮込んだポーチドエッグ)”のレシピを紹介しています。 お料理のフランス語を学ぶ時には、野菜や肉、魚など材料の名前を覚えるだけでなく、調理の仕方に関する動詞も覚えなければなりません。ボキューズ氏のフランス語は聞き取りやすいと思いますので、ぜひ動画を使って聞き取りの練習をしてみてください。

(元の動画の著作権の問題があり、オリジナルの動画をそのまま使うことができませんでしたので画像を組み合わせて使っていますので、ボキューズ氏が動いているオリジナルの動画のリンクは下に貼っておきます。)

ポール・ボキューズ氏の動画の書き起こしと全訳

S’il est attaché à la technique pure, Paul Bocuse, c’est aussi la simplicité. Il va nous livrer une recette exceptionnelle, simple et rapide:  à la Beaujolaise.
ポール・ボキューズ氏は料理の技術自身を重視していますが、シンプルであることも大切にしています。今日はシンプルですぐにできるとっておきのレシピ、「ボジョレー風たまご」を紹介してくださいます。

Deux minutes, on est bon.Ça va être vite fait, œufs à la beaujolais, meurette.
Des œufs pochés beaujolaises.
「2分でオッケーですよ。すぐにできます、ボジョレー風たまご。ワイン煮です。」

Il faut des œufs, du beaujolais, de l’oignon, du persil, du beurre et un peu de beurre manié, des croûtons.
「必要なのは、卵、ボジョレーワイン、玉ねぎ、パセリ、バター、そしてブール マニエ 少し、クルトンです。」

Donc, on met la cocotte et on met à revenir avec le beurre, on fait revenir les oignons.
On fait revenir les oignons dans le beurre.
「まずココットを置いて、バターで玉ねぎを軽く炒めます。玉ねぎをバターの中で炒めるんですよ。」

Donc c’est un petit réchaud. Pour faire de la cuisine, on n’a pas besoin de grand fourneau.
「これ、小さなガスコンロね。料理をするのに大きなかまどは必要ない。」

Alors, donc les oignons, il ne faut pas qu’ils roussissent.
「で、玉ねぎは焦がしてはいけません。」

On va faire 4 œufs.
「卵を4つ作りましょう。」

Voilà un peu plus d’ail haché. Donc, on va mettre le beaujolais. On va pocher…on va pocher les œufs dans le beaujolais.
「細かく刻んだニンニクを入れて、ボジョレーワインを入れましょう。卵を…卵をボジョレーワインの中でおとし卵にします。」

Le vin a cuit à peu près pendant une demi-heure.
Et là, on va baisser un petit peu et on va pocher les œufs carrément dans le vin.
Donc, on va réduire un peu le gaz. Et là, ça bout, et on va pocher les œufs dans le vin.
「ワインはだいたい30分ぐらい温めました。ちょっと火を弱めましょう、そしてワインの中に入れて落とし卵にしてしまうんです。じゃあ、ガスを弱めましょう。沸騰してますね、ではワインの中に卵を落とし入れます。」

Et là, on va les laisser cuire à peu près pendant 5 minutes pour qu’on ait des œufs mollets. Donc maintenant, il faut avoir la patience d’attendre un petit peu.
「そして半熟卵になるまでだいたい5分間ぐらいゆでます。じゃあ、少し待たなければなりませんよ。」

Voilà les œufs, pour 5 minutes là. Ils sont bien jolis, ils sont bien ronds, on va les égoutter.
Là, les égoutter et je les tiens au chaud pour finir la sauce. Voila, tient les œufs au chaud, là maintenant, je mets l’ail… l’ail haché, beaucoup l’ail.
「さあ、5分たって卵ができました。きれいでまんまるですね。水を切りましょう。卵の水を切って、ソースを作っている間、卵を保温しておきます。卵を保温しておいて、そしてニンニクをいれます。刻んだニンニク、たっぷりとね。」

Je sale, et là, je m’en vais le lier maintenant avec le beurre manié.
Donc on lit au beurre manié. J’ai fait des croûtons, des croûtons de pain Poilâne qu’on a frotté à l’ail.
「塩を入れて、そしてブールマニエでソースにとろみをつけていきます。ブールマニエでソースにとろみづけ。クルトンを作りました。ポワラーヌのパンで作った、ニンニクをこすりつけたクルトンです。」

On met les deux œufs, les œufs pochés.
Donc la sauce va être prêtes.
Un peu de poivre là, où est le moulin à poivre…?
Voilà, poivre du moulin, poivre noir.
「卵を2つおきます。ポーチドエッグね。
ソースはもうすぐできますよ。ちょっとコショウを入れて…コショウ挽きはどこだ…?
はいコショウ挽き。ブラックペパーね。」

Maintenant, il ne reste plus que à napper les œufs. Donc, c’est une cuisine très, très simple. Ah, j’ai oublié le persil ! Le persil.
「あとは、卵にソースをかけるだけ。とってもシンプルな料理でしょう?あっ、パセリ忘れた!パセリ。」

Et maintenant, on nappe les œufs.
Voilà, c’est cuisiné sur un réchaud de campagne. On accompagne ça avec un très bon verre de beaujolais.
「じゃあ、卵にソースをかけます。
ほらできあがり、キャンピングガスで料理しました。とってもおいしいボジョレーワインと一緒に召し上がってください。」

Allez, bon appétit! Et à ce soir.
「では、ボナペティ!また今晩お会いしましょう」

料理でつかうフランス語の動詞

以下は、動画の中でとりあげた、料理でよく使うフランス語の動詞です。

faire というのは「~をする」という意味の動詞で、faireをつけずに cuire だけでも「火を通す、焼く、煮る、ゆでる、炒める」という意味がありますが、フランス語では通常 faire という動詞をつけて使役の形で使います。

faire + 動詞の不定詞 = ~させる (使役)

これは、私達が自分で火を出して料理を温めるのではなく、火やオーブンなどを使って「調理させる」という意味が含められているためです。

faire cuire [フェーる キュイーる] :火をとおす、焼く、煮る、ゆでる、いためる

faire cuire de la viande au four:肉をオーブンで焼く (au four=オーブンで)

faire cuire des pommes de terre à l’eau : じゃがいもをゆでる(à l’eau=水で)

faire cuire des pommes de terre à la vapeur : じゃがいもを蒸す(à la vapeur=蒸気で)

faire revenir ~ [フェーる るヴニーる] :~に軽く焼き色をつける

faire bouillir [フェーる ブイーる] : ゆでる

faire mijoter [フェーる ミジョテ]:煮込む

faire griller [フェーる グりエ]:焼き網などで焼く

faire rôtir [フェーる ロティーる]:オーブンで焼く / rôti de porc  豚肉のロティ

faire sauter [フェーる ソテ]:いためる / sauté de veau 子牛のソテー

faire poêler [フェーる ポワレ]:焼き蒸しにする / poêlée de champignon de Paris マッシュルームのポワレ

faire frire [フェーる フりーる]:揚げる

faire braiser [フェーる ブれゼ] :蒸し煮にする / porc braisé à l’oignon 豚肉と玉ねぎの蒸し煮 


baisser le feu [ベッセ ルフ]/ réduire le feu [れデュイーる ルフ] : 火を弱める

augmenter le feu [オグモンテ ルフ]: 火を強める

faire réduire la sauce [フェーる レデュイーる ラソッス]: ソースを煮詰める

faire cuire à feu vif [フェーる キュイーる アフーヴィッフ]: 強火で調理する

faire cuire à feu modéré [フェール キュイーる アフーモデれ] / à feu moyen [アフーモワイヤン]: 中火で調理する

faire cuire à feu doux [フェール キュイーる アフードゥ] : 弱火で調理する


hacher des oignons [アシェ デゾニオン] : 玉ねぎをみじん切りにする

l’ail haché [ライュ アシェ]: 細かく切ったニンニク

la viande hachée [ラヴィアンドゥ アシェ]: ひき肉

pocher des œufs [ポシェ デズ] : 落とし卵をつくる

œuf poché [ウッフ ポシェ] : ポーチドエッグ

égoutter [エグテ]: 水を切る

saler [サレ]: 塩を加える

poivrer [ポワヴれ]:コショウを加える

sucrer [シュクれ]:砂糖を加える

lier [リエ] : (ソースなどに)とろみをつける

manier [マニエ]: ~をこねる

beurre manié : ブールマニエ(小麦粉を混ぜたバター)の作り方はこちら


料理で使う動詞は、ほとんどが -er で終わる「第一群規則動詞」ですね。このように第一群規則動詞はフランス語の動詞の90%を占め、ほとんどの場合は語尾を変化させるだけでできますので、ぜひ活用を覚えてください。

第一群規則動詞(-er 動詞)の直接法現在の活用

【発音の注意】
第一群規則動詞の不定詞(活用していない元の形)はすべて -er で終わっていますが、この最後の “r” は発音しません。ですので例えば griller でしたら [グリエ]と、最後はしっかり[エ]で止めましょう。

また、重要動詞の faire (~をする)の活用も覚えておきましょう。この動詞は不規則な活用、例外的な発音をしますので、注意が必要です。

 

faire の直接法現在の活用

ちなみに卵は、単数形の時には “œuf” [ウッフ]と発音しますが、複数形は “œufs” [ウー] と発音します。Les œufs à la Beaujolaise は「レズー アラ ボジョレーズ」となります。

解説動画内でつかった動画(画像と音声)のオリジナルの動画はこちらになります。

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