フランス語の k の音とつづりについて

最終更新日:2021年8月9日

フランス語と言うと、「ケスクセ?」や「セクワ?」など結構 [k] の音が聞こえてくるのですが、実際にはフランス語のつづりでアルファベットの k の文字が使われることは少ないです。では [ka, ki, ku, ke, ko] の音はどのようなつづりで書くのでしょうか?

フランス語の [ka] の音とつづり

[ka] = ca, qua, quin

 

フランス語で [ka] という音があれば、つづりは

ca, qua, quin

である場合が多いです。[ka] と言う音を含む単語の例をあげます。

cadeau      [キャド] プレゼント♠

caramel     [キャらメル]  カラメル、キャラメル♠

avocat (e)    [アヴォキャ] 弁護士 ♠♡

quatre        [キャットる]  4つの、 4 ♠

requin         [るキャン]  鮫♠

♠=男性名詞 ♡=女性名詞

参考のためにカタカナで読み方を書いたのですが、フランス語の [ka]の音は、日本語の「か」よりもやや「きゃ」に近い音です。これは舌の位置のせいで、日本語で「か」という際に舌の位置は口の後ろの方にありますが、フランス語で [ka] という時には舌の位置は口の前の方にあります。日本語の「き」という時にある舌の位置のままで「か」と言ってみると、フランス語の[ka] の音に近くなります。

これは [ga] の音でも同じことが言え、フランス語の [ga] は日本語の「が」よりも「ぎゃ」に近い音です。実際、男の子という単語の “ garçon” は、カタカナで読み方を書くとすれば「ガルソン」ではなく「ギャルソン」となります。これも舌の位置が前の方に来ているからです。

ですからフランス人にとって、日本語の「カ行」と「ガ行」は言いにくい行なんですね(もちろん、彼らはh を発音しないので「ハ行」も苦手ですが)。

ネイティブの音声を聞いて、実際の[ka] 音を確かめてみてください。

フランス語の ki の音とつづり

[ki] = qui

 

フランス語で[ki]という音が出てきたら、これはほぼ qui と書くでしょう。例えば以下の単語に[ki] の音が含まれています。

quiche      [キッシュ] キッシュ♡

liquide      [リキッド] 液状の、液体の

inquiet     [アンキエ]  心配している

équilibre     [エキリーブる] 均衡、バランス♠

maquillage   [マキヤージュ] 化粧♠

フランス語の ku の音とつづり

[ku] = que, cou

 

フランス語で [ku] の音が出てきたら、que または cou と書く可能性があります。ただし、que と cou の発音は異なり、que は発音記号でかくと [k (ə)] となり、母音の [ə] (脱力ぎみのウ)はほぼ落ちて、子音の [k] だけになることも多いです。

一方で cou と書く時の発音記号は [ku] となり、母音の [u](口をすぼめて舌を後ろに引いていうウ) はしっかりと発音されます。

ここでは日本語の「カキクケコ」の音に当てはめて分類したために、まとめて [ku] にしましたが、実際には que と cou の発音は違うことにご注意ください。

banque      [バンク] 銀行♡

électrique    [エレクトりック] 電気の

mathématique     [マテマティック]  数学の、数学♡(主に複数形)

moustique     [ムスティック] 蚊♠

cou          [ク] 首♠

cousin        [クザン] (男の)いとこ♠

フランス語の ke の音とつづり

[ke] = quet

 

フランス語で [ke] の音があれば、つづりは quet である可能性が高いです。[ke] の音を含む単語には、

piquet      [ピケ] 杭♠

bouquet    [ブケ] ブーケ、花束♠

paquet     [パケ]  小包、箱♠

raquette     [らケット] ラケット♡

があります。フランス語では基本的に最後の子音は読みませんので、tは発音しないのです。

フランス語の ko の音とつづり

[ko] = co, cau, caux

 

フランス語で [ko] の音が出てきたら   co, cau, caux というつづりであることが多いです。

collier       [コリエ] ネックレス♠

copain     [コパン] 友達、仲良し♠

haricot      [アりコ] インゲンマメ♠

caution      [コスィヨン] 保証金♡

médical → médicaux    [メディコ―] 医学の(複数形)

caux というのは、語末が cal で終わる形容詞が複数形になった形です。複数形になると語末の音が [o] になる例としては、

national [ナスィオナル] 国の、国民の →nationaux [ナスィオノー] 複数形

radical [らディキャル] 根本的な →radicaux [らディコー]

などがあります。


以上のように、フランス語の [k] の音はアルファベットの k 以外でつづられる場合がほとんどです。

日本語は [a] と聞こえれば「あ」と書きますし、[o] と聞こえれば「お」または文脈によっては「を」と書くので、小学校で「書き取り練習」という授業はありませんが、フランスでは必須の授業です。この「書き取り練習」のことを dictée [ディクテ]と言い、小学生たちは先生が読む文章を正しいつづりに書きとる練習をします。

例えばフランス語では「キャドー」と聞こえても、”kado” と書くのではなく、”cadeau” と単語の綴りを正しく書きとらなければなりません。フランス語には読まない文字がたくさんあるのですが、書き取り練習ではこれらの聞こえない文字も正しく再現しなければならないので、子供達にとっては大変な練習です。また、単語ではなく文章で読み上げるので、あちらこちらの「性数の一致」にも注意が必要です。

このように、フランス語は音とつづりがいつも同じではない([o] は o と書く時もあれば、au, eau と書く時もある)ので、単語を覚える時には「つづりを見て、発音を確認する」「聞いてつづりを確認する」の作業が必要になってきます。フランス語がある程度理解できるようになったら、フランス人の子供達のようにdictée をするのが、単語を覚える面でも文法を理解する面でも有効な手段だと思います。

ちなみに最初にでてきた「ケスクセ?」は Qu’est-ce que c’est?
「セクワ?」は C’est quoi?
と書きます。Qu’est-ce que c’est? ←音は「ケスクセ」だけなのにこんなにたくさん文字があるのになんて、なんだか割に合わないですよね…。

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