フランス語の法(mode モード)は会話に深みをあたえる重要な要素

最終更新日:2020年5月8日

フランス語に限らず、外国語を学ぶ際に知っておくと便利な「法」という文法の概念があります。フランス語では「法」を les modes(モード)と言いますが、英語では mood(ムード)と言います。

法(モード)ってなに?

法(モード)とは文法の概念で、動作や状態を

  • 話者がありのままの事実として示すのか(客観的事実)
  • または単なる主観(仮定、命令など)として示しているのか

の区分を表す動詞の形態のことです。

たとえば皆さんが普段会話をする際には、客観的事実と主観的内容、仮定や推測を織り交ぜて話していると思います。

これがもし客観的事実だけで会話をすると、

A「今日はいい天気だ。」
B「そうだね。」
A「何か予定はあるの?」
B「夜、映画を見に行くつもり。」
A「何みるの?」
B「スターウォーズの最新作。」
A「ところで昨日の昼、何食べた?」
B「近所のカフェでパスタを食べたよ。美味しかった。」

このような感じで、話者の主観や感情があまり入らない淡々とした会話になってしまいます。

ここに、

B「スターウォーズの最新作。でも、もし面白くなかったらどうしよう…。」
A「5年ぶりの新作だよ。絶対行くべきだよ!」

のような、「不安、恐れ」や「勧告」などといった話し手の主観が入ってくると、会話に深みが出てきます。

ところで、私が初めてフランスに語学留学に行った時のことをお話しましょう。中級クラスに入ったので、授業以外でも外国人のクラスメート達とはフランス語でおしゃべりをしていたのですが、どうも会話に深みが出ない。いつも「もっと難しい話がしたいのに、できない!」とモヤモヤしていました。まるで自分が子供になってしまった気分だったのです。

今考えてみると、その頃は私を含めてまだみんな「直接法」でしか会話ができないレベルだったので、お互いに客観的事実しか表現できなかったのでしょう。なのでお互いに、「昨日○○をした。」「週末○○をする。」というような会話どまりだったのです。けれどもここで直接法以外の法を使えるようになると、会話にグッと深みが出てくるわけです。

フランス語の法(モード)の種類

フランス語には、基本的に以下の法があります。

  • 直接法 (Mode indicatif)
  • 条件法 (Mode conditionnel)
  • 接続法 (Mode subjonctif)
  • 命令法 (Mode imprératif)

厳密にいうと、これに不定法 (mode infinitif)と分詞法 (mode participe)というのも加わるのですが、あまり法の意義を持たないのでここでは省略します。

フランス語の直接法 (Mode indicatif)

直接法とは、行為や状態をありのままの事実、現実のできごと、確実なこととして表す法のことです。ヨーロッパの言語を学ぶ時にまず最初に勉強するのがこの直接法です。

例えば、

Il est malade.   彼は病気だ。
[イ レ マラッド]

このように客観的事実を表す時に、動詞は直接法を用います。

また直接法の中には大きく分けて、「現在形」「過去形」「未来形」という3つの時制があります。上の文章の動詞 “être(~である)” は、直接法現在形 “est” になっています。

別の例を見てみましょう。

Nous partirons demain. 我々は明日出発するだろう。
[ヌ      パルティろんン ドゥマン]

ここでは、partir (出発する)という動詞の直接法単純未来形が使われています。こちらも事実を表していますね。

フランス語の条件法 (Mode conditionnel)

条件法とは、行為や状態を仮定された条件に依存しているものとして表す法のことです。「もし宝くじで1億円当たったら、大きな家を買えるのになあ。」のような、現在におけるありえない事実を言いたい場合にこの条件法を使っていうことができます。

Si j’avais le temps, j’irais chez toi.
[スィ ジャヴェ ル タン ジれ シェ トワ] もし私に時間があったら、君の家に行くのになあ。

irais は aller (行く)という動詞の条件法現在形です。ここでは「私」は君の家に行っておらず、「現在におけるありえない仮定」表しているために、条件法を使っています。

フランス語の接続法 (Mode subjonctif)

接続法は非常に重要な法です。直接法とは正反対の法で、行為や状態を主観として、単に
「考えられた内容」として示したい場合に使います。接続法があるおかげで、話者の意志や義務、勧告、感情、判断など主観的なことを表現できるのです。

Je veux qu’elle vienne.
[ジュ ヴ ケル ヴィエンヌ] 私は彼女に来てほしい。

vienne は venir (来る)の接続法現在形です。主節に veux (vouloir ~したい) という願望・欲求が入っているため、主観的なことを表現する法、つまり接続法を使います。

フランス語の命令法 (Mode imprératif)

命令、希望、勧告などを表す時につかう法です。

Venez.
[ヴネ] 来てください。


フランス語を初めて習う際、この法全体の概念について勉強することはほとんどなく、いきなり「直接法」から始めると思いますが、このように最初に法の概念を知っておくことで、どの法を使うとどのような内容のことが表現できるのかが分かってよいと思います。

それではフランス語の法(モード)について動画で詳しく説明しましたので、ご覧ください。

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