フランス語の名詞に冠詞がつかない場合:lundi prochain それとも le lundi prochain?

最終更新日:2020年3月11日

今日も「フランス語の名詞に冠詞がつかない場合」を見ていきたいと思います。いままでに同じテーマでいくつかのコラムを書きましたが、それは我々日本人にとって冠詞の使い方が難しいからです。

「フランス語では必ず名詞の前に冠詞がつく」のが大原則です。それでも、最初はどうしてもつけ忘れてしまいます…。

余談になりますが、日本人が名詞に冠詞をつけ忘れるのは、日本語に冠詞というものがないせいの他に、もしかしたら英語学習のせいもあるかもしれません。

例えば:

There’s lots of nature there, like mountains and rivers.
(そこには多くの自然がある、山とか川とかがね。)

という英語の文章をフランス語に訳すと:

Il y a beaucoup de nature là-bas, comme des montagnes et des rivières.

となると思います。

ここで「山」と「川」の前を見てみると、英語の場合には冠詞がつきませんが、フランス語の場合には不定冠詞の複数形である « des »がつき、「いくつかの山々」「いくつかの川」という意味になります。このように英語の場合には、単数形の場合には不定冠詞の « a/an »がついても、複数形になると冠詞がなくなります(ただし定冠詞のtheは単複両方につく)。

一方でフランス語の場合には、単数形の場合には « un/une » がつき、複数形になっても « des »がつきます。ですから、外国語は英語から学ぶ日本人にとっては、不定冠詞の複数形をつける状況になるとつけ忘れてしまうのかもしれません。ところが逆にフランス語の冠詞に慣れてしまうと、今度は英語の « mountains » の前に何もつけないのがどうも気持ち悪くなります。「見えない冠詞 (ゼロ冠詞)」を入れるか、some をつけるという手もありますが…。

さて本題にもどります。フランス語ではこのように、不定冠詞であろうと定冠詞であろうと、単数・複数形共にかならず名詞の前には冠詞をつけます。これが大原則です。ですが、「この大原則を外れるケースを覚えること」がフランス語上達の上で重要になってきます

それでは、フランス語の名詞の前に冠詞をつけない場合を見ていきましょう。

フランス語の名詞に冠詞がつかない場合: beaucoup de~

フランス語の名詞に冠詞がつかない場合: pomme de terre は pomme de la terreではない

フランス語の名詞に冠詞がつかない場合: pas de + 名詞

物事を列挙する場合

例えば次のように、文章の中で例などを列挙する際には冠詞をつけません。

Tout est en solde dans ce magasin : jupes, pantalons, chemisiers, vestes, manteaux.
この店では、スカート、パンツ、シャツ、上着、コートなど、すべての商品がセール中です。

Le musée Picasso présente de nombreuses œuvres de l’artiste : peintures, sculptures, dessins, collages.
ピカソ美術館では、絵画、彫刻、デッサン、コラージュなど、アーチストの作品を数多く展示しています。

広告や看板、新聞や本のタイトルの場合

広告や看板、新聞のタイトルなどの名詞にも冠詞がつきません。

Maison à vendre (売り家)

Défense de fumer (禁煙)

Violents orages dans le Midi. (南仏で激しい嵐)

Livre de grammaire (文法書)

Cahier d’exercices (練習帳)

動詞句を形成する名詞の場合

動詞と名詞がくっついて動詞句になる場合にも、名詞に冠詞が付かない場合があります。

avoir envie(~が欲しい、したい)

avoir besoin (~が必要である)

avoir faim (お腹がすいている)

avoir peur (~が怖い)

faire attention (~に注意する)

rendre service(~に役に立つ)

特定の動詞の後にくる名詞の場合

以下のような特定の動詞の後にくる名詞には、冠詞がつきません。

changer de….(~を変える)Il a change d’avis. (彼は意見を変えた)

se tromper de…. (~を間違える)Je me suis trompé de route. (私は道を見違えた)

前置詞がついて状況補語となる名詞の場合

aller à pied (徒歩でいく)

avec joie (喜んで)

avec plaisir (喜んで)

par hasard (偶然にも)

par terre (地面に)

en or (金でできた)

月の名前の前、「今日を中心とした次の、または前の曜日」の前

1月、2月など、月の名前の前には冠詞はつけません。

Septembre est le mois de la rentrée des classes. (9月は新学期の月です)。

 

さて、ややこしいのが「曜日」です。「今日を中心とした次の、または前の曜日」の意味を説明します。

次の文章を比べてみましょう。

Tous les musées sont fermés mardi (次の火曜日はすべての美術館が休みです)
Tous les musées sont fermés le mardi (毎週火曜日はすべての美術館が休みです)

このように、曜日の前に冠詞が付かないと「次の曜日」という意味になり、冠詞がつくと「すべての曜日」という意味になります。別の例でも見てみましょう。

Je t’appellerai lundi prochain. (来週の月曜日に電話します)
Je joue au tennis le lundi. (私は毎週月曜日にテニスをします)

 

また、「次の曜日」だけではなく「その前の曜日」の場合も同様に冠詞がつきません。

Lundi j’ai visité Paris. (この前の月曜日、パリを訪れた。)
Mardi j’ai regardé le match de foot. (この前の火曜日、サッカーの試合を見た。)

日常会話でよく使う

À samedi ! (じゃ、次の土曜日にね!)にも、冠詞がついていませんね。

 

ただし、「週」の場合には冠詞がつきます。

À la semaine prochaine ! (また来週ね!)

 

また、特定の曜日を示す場合には、定冠詞がつきます。

Le lundi après Noël, je suis allé à Nice. クリスマスの後の月曜日、私はニースに行った。

否定の前置詞 sans, 否定の接続詞 ni がつく場合

Je prends toujours mon café sans sucre. (私はいつも砂糖なしでコーヒーを飲む)

Il ne boit jamais d’alcool : ni vin, ni bière, ni apéritif. (彼はけしてアルコールを飲まない:ワインであろうと、ビール、食前酒であろうと。)

Elle n’avait ni frères ni sœurs. (彼女には兄弟も姉妹もいなかった。)


いかがでしたか?「冠詞がつかない場合が多すぎる!」という声が聞こえてきそうですが、ごもっともです。すべての「つかないパターン」を覚えたら、後はたくさんフランス語を使って慣れるしかありません。私もフランスに留学したての頃は、 « lundi prochain » というのか、« le lundi prochain »というのか、いつも迷っていました。このような細かい文法事項は、初めはあまりきちんと習いませんが、日常生活では非常によく使います。きっとフランス語ネイティブの人々は、 « le lundi » なのか« lundi »なのかは、理屈を考えずに使い分けているのでしょう。しかし、我々外国人学習者(特に大人の学習者)はそうはいきません。細かいようですが、このようなほんのちょっとした文法の知識が後々の上達に大きく役立ちますので、がんばりましょう!

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