フランス語の過去分詞の性数一致

最終更新日:2021年6月9日

文法の勉強が進んでくると、誰もが「過去分詞の一致」の壁にぶつかります。「être の後にくる過去分詞は主語と一致するはずだったのに、なぜ今日は avoir の後の過去分詞でも一致してるの?」と、頭がこんがらがってきます。そこで今日は、過去分詞が性数一致する場合をまとめてみましょう。

助動詞に être をとる場合

① 助動詞に être をとる複合過去では、過去分詞は主語の性数に一致します。

Elle est sortie après le déjeuner. 彼女は昼食の後に外出した。

 

② 代名動詞を複合過去にする時には、助動詞は être を使うのでした。代名動詞が複合過去の場合、再帰代名詞の se が直接目的語の場合にのみ、過去分詞はその直接目的語(つまり主語)の性数に一致します。

Ils se sont perdus dans la forêt. 彼らは森の中で道に迷った。

別の例文を見てみましょう。

  1. Elle s’est coupée au doigt. 彼女は指を切った。
    (au doigt = à + le doigt  = 間接目的)
  2. Elle s’est blessé le doigt.  彼女は指をけがした。
    (le doigt = 直接目的)

1.の場合、se は直接目的 (au doigt は間接目的)なので、過去分詞は主語の性数に一致します。ところが 2. の場合、直接目的語は le doigt なので、再帰代名詞の se は間接目的語と理解します。分かりにくいですが、「一つの文章に直接目的語はひとつしかない。一方が直接目的ならもう一方は間接目的」と考えるとよいと思います。このため、2の過去分詞は主語の性数に一致しません。

 

③ 受動態の場合、過去分詞は主語の性数に一致します。

Elles ont été choquées par cette émission. 彼女達はこの番組にショックを受けた。

 

L’imprimerie a été inventée par Gutenberg. 活版印刷はグーテンベルクによって発明された。

 

助動詞に avoir をとる場合

複合過去の場合、過去分詞が主語の性数に一致することはありません。

Elle a mangé une pomme. 彼女はリンゴをひとつ食べた。

 

Nous avons marché longtemps. 私達は長い時間歩いた。

ただし、直接目的語が動詞の前にある場合には、動詞の過去分詞が直接目的語の性数と一致します。

① 関係代名詞の que を使った文章で

Voici les fruits et les légumes que j’ai achetés au marché.
これは私がマルシェで買った果物と野菜です。

 

ここでは直接目的語 “les fruits et les légumes” が動詞 acheter の前にあるので一致。

C’est la tarte au citron que j’ai mangée.
私が食べたのは、レモンタルトです。

 

ここも直接目的語 “la tarte au citron” が動詞 manger の前にあるので一致。

 

② 人称代名詞 me, te, le, la, nous, vous, les を使った文章で

Ces poires sont délicieuses: je les ai achetées au marche.
この梨はとてもおいしい。私はそれを市場で買いました。

 

直接目的語の les (= les poires) が動詞 acheter の前にあるので一致。

 

Ils nous a invité(e)s au restaurant.
彼らは私達をレストランに招待しました。

 

直接目的語の nous が動詞 inviter の前にあるので一致。nous が女性だけの場合には、 e がつきます。

注意:中性代名詞の en が動詞の前に来ても、過去分詞は一致しません。
Des poires? J’en ai acheté hier.  梨?昨日それを買ったよ。

 

③ 疑問副詞や疑問形容詞を使った文章で

Combien de livres avez-vous lus cet été?
今年の夏、本を何冊読みましたか?

 

Quelle robe avez-vous choisie?
あなたはどのドレスを選びましたか?

 

Quelle peur j’ai eue !
なんて怖い目にあったんだ!

 

以上のように、avoir を伴う複合過去の場合でも、直接目的語が動詞の前にある場合には、動詞の過去分詞が直接目的語の性数と一致をする、と覚えておいてください。

 

過去分詞や現在分詞から作られた形容詞

通常、形容詞は修飾する名詞の性数に一致します。

une jupe blanche  白いスカート

 

une table carrée  四角いテーブル

現在分詞や過去分詞から作られた形容詞の場合も、同じく名詞の性数に一致します。

une montre achetée en Suisse スイスで買った腕時計

 

des aliments surgelés   冷凍食品


以上、過去分詞が性数に一致する場合をまとめてみました。けれども、以上の例文を音読してみた方は分かると思いますが、会話においては、性数の一致をしてもしなくても音が変わらない場合が多いです。頭の中で性数の一致を忘れていても、誰にも気づかれませんよね。

会話でも注意しなければならないのは、過去分詞が s や t で終わる場合です。

mettre : mis
prendre : pris
permettre : permis
surprendre : surpris
cuire : cuit
s’asseoir : s’assis

これらの過去分詞に e をつけると、mise [ミーズ]や prise [プりーズ]のように音が変わってしまうので、一致をしないと会話でもばれてしまうのです。

“Où est-ce qu’elle est la robe que j’ai mis hier ? ”
私が昨日着たワンピース、どこ?

と言ったとたんに、

” mise ! ” 「ミーズ!」

とフランス人達から直されたこと数知らず…。こうして少しずつ性数の一致を覚えていくのでした。

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